AIへの相談に期待―従業員のキャリア自律支援における新たな可能性とは

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最終更新日 2026年1月14日

AIへの相談に期待―従業員のキャリア自律支援における新たな可能性とは

キャリアは、会社が与えるものという考え方から、従業員が自ら描くものへーー。

近年、従業員のキャリア自律を支援する環境やしくみを提供し、企業と従業員がより強固な関係を築くことが重要視されています。

一方で、はたらく従業員はそもそもキャリアを描く過程でどのような悩みを抱えているのでしょうか。

本コラムでは、Works Human Intelligenceが2025年8月に実施した「年代別キャリアの悩みと相談相手に関する意識調査」から、キャリアに関して不安や悩みを抱える従業員のリアルな胸の内を紐解きます。
 

「給与への不安」「やりがい」「今後のキャリアプランの曖昧さ」— 上位を占める現代のキャリア不安

キャリアの悩みや不安の具体的な内容として最も多く挙げられたのは、「給与への不安/不満がある」(42.2%)でした。経済的な安定が最大の懸念であることがわかります。

これに続き、「仕事のやりがいを感じられない」(28.8%)、「今後のキャリアプランが明確でない」(28.5%)が上位を占めており、報酬面だけでなく、内発的な動機づけ(やりがい)や将来の展望が、はたらく個人の大きな不安要素となっています。

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不安や悩みに対し、約6割が「アクションしない」

キャリアに不安や不満を感じながらも、その後の行動は「特に何もしていない/変化なし」と回答した人が59.8%に達しました。

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「特に何もしていない/変化なし」と回答した方からは、次のようなコメントが寄せられました。

「自分でもどうしたいのかわかっていない」
「何から始めれば良いかわからない」
「不安は抱いているが、会社自体は安定しているところなので行動を起こすほどではない」
(一部抜粋)


悩みを抱える一方で行動に移せない背景には、従業員が不安・不満を感じつつも、最初の一歩を踏み出すための動機付けにいたっていない可能性があります。

「人」に相談しづらいキャリアの悩み・・・AIへの期待も

さらに、約6割(59.0%)が、キャリアに関する悩みや不安を誰にも話せなかった経験があると回答しています。

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では、なぜキャリアの悩みを周囲に打ち明けられないのでしょうか。理由として最も多かったのは、「人に話しても解決策が出ないと感じたから」でした。特に50代では56.7%と高い結果となりました。
 

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一方で、AIに対しては人に知られたくない悩みを「話しやすい」と感じる人が多いという結果が出ています。
 

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キャリアの不安を打ち明ける場合、否定されない、あるいは不利益を被らないという安心感が不可欠です。「転職したい」といった相談は、上司や同僚には言い出しづらいですが、AIが相手であれば心理的安全性が比較的高いと考える傾向がうかがえます。

企業ができる従業員のキャリア自律支援とは

では、従業員の自律的なキャリア形成を進めるために、企業はどうすればよいでしょうか。

従業員一人ひとりが自律的にキャリアを歩むためには、次の3ステップが必要です。

①自分自身を理解する
②目指す目標・計画を立てる
③目指す姿に向けて行動する・足りない要素は学びを深める

「①自分自身を理解する」ためには、自己分析とともに、他者からの客観的な視点が欠かせません。しかし、先ほどの調査結果が示すように、キャリアの悩みはあるが具体的な行動に移せていない従業員が一定数います。キャリアにおける悩みは人に話しづらく、フィードバックを受ける機会も限られてくることでしょう。

こうした従業員には、まずは気持ちの整理を手助けする必要があります。

そこで支えになるのがAIの活用です。心理的安全性が高いため、従業員自身が考えを整理できていない場合でも、気軽に相談できます。

また、「②目指す目標・計画を立てる」「③目指す姿に向けて行動する・足りない要素は学びを深める」といった場面においても、AIの活用は有効です。

目標や計画を定めるうえで、AIに言語化を手伝ってもらうことや、目指す姿に足りない要素を客観的に答えてもらうことで、自分と向き合うヒントになります。

個人のキャリアを活かすための企業側の支援も欠かせません。面談や研修などの機会提供、リスキリング支援や副業を認めることによるスキルアップの後押しなど、組織として従業員のキャリア形成を支援するしくみづくりが有効です。

はたらく個人のキャリア自律を促すスマホアプリ「COMPANY Me」

当社は、従業員一人ひとりのライフキャリアの設計を手助けする、AI搭載のスマートフォン向けアプリ「COMPANY Me」 を提供しています。

アプリの中では「従業員」であることを意識せず、「一人のはたらく人」として個人の考えを整理できます。人には話しづらい悩みや、会社には打ち明けにくいライフイベント、そしてキャリアの悩みをAIに相談しながら、ライフキャリアの計画や将来の目標設計が可能です。

「COMPANY Me」が担うのは、判断や決断ではなく、モヤモヤを整理し、言葉にし、行動に向けた準備を整える「前段の支援」。人との対話だけでは十分にサポートしきれなかった領域を補完します。

さらに「COMPANY Me」は、内面整理だけでなく、日々の学び・経験・強み・目標を一元的に管理し、中長期キャリアの設計まで支える 「キャリアの伴走者」として設計されています。

キャリア自律支援を「会社から与えるもの」だけで終わらせず、従業員が自分自身の手でキャリアを編み上げていくための土壌として、AIを活用する。こうしたアプローチは、これからのキャリア自律支援における一つのスタンダードになっていくかもしれません。

「COMPANY Me」は、従業員の小さな悩みの相談から中長期の目標設計まで、日常に寄り添いながら伴走します。
 

「COMPANY Me」が支援する領域
 ・自分の強み・価値観・経験の棚卸し
 ・上司との1on1に向けた思考整理と質の向上
 ・中長期のキャリアの方向性づくり
 ・学習・スキル・目標管理のサポート
 ・企業制度や機会への自然な接続


▶︎ COMPANY Me 詳細はこちら(リンク)
https://www.ctm.works-hi.co.jp/function/companyme/
 

<調査概要>

調査名
 年代別キャリアの悩みと相談相手に関する意識調査

調査期間
 2025年8月26日~8月27日
調査機関
 ネオマーケティング
調査対象者
 「自分のキャリアに関して悩み・不安を抱えたことはありますか」という設問に対して、「はい」と答えた20~59歳の会社員(正社員)および公務員(正規職員) 400名
 
※キャリアとは、これまでの職歴やスキルの蓄積、今後の働き方・役職・職場での成長など、仕事に関する経験や将来像のことを指します。
調査方法
 インターネットを利用したアンケート調査

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