タレントマネジメントとは?目的や戦略、人材育成のためのシステムの選び方

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最終更新日 2024年2月2日

タレントマネジメントとは?目的や戦略、人材育成のためのシステムの選び方

タレントマネジメントは、従業員が持つ能力や資質・才能を把握し、戦略的に企業経営に活かすことを目的とする取り組みです。

少子高齢化や多様性への理解といった社会構造の変化とともに、企業にはこれまで以上に洗練された人材戦略が求められています。企業成長を実現するためには、慢性化する人材不足、雇用形態や働き方の多様化等を見据えた、人的資本の有効活用が必要です。

本記事では、タレントマネジメントの基本的な考え方や導入方法、効率的に運用するためのシステムツール選定等、タレントマネジメントについて網羅的に解説します。

 

目次

タレントマネジメントとは
タレントマネジメントが注目される背景
タレントマネジメントを行う目的
タレントマネジメントを行うメリット
タレントマネジメントを実施する際のポイント
タレントマネジメントの導入方法と必要な要素
タレントマネジメントシステムとは


 

タレントマネジメントとは

本章では、タレントマネジメントの概要や日本企業における現状等、基本知識について解説します。
 

タレントマネジメントの概要

タレントマネジメントは、企業や組織における、人材の獲得から退職にいたるまでの人材戦略的な取り組みです。

企業活動においての「タレント」とは、能力や才能だけでなく、その資質を持った人材そのものを指します。能力や才能は顕在化している場合だけでなく、潜在的にそれらを保有している場合も含みます。

タレントマネジメントの定義はいくつかありますが、共通するのは、「企業の長期目標を実現するために行う、人材活用への戦略的な取り組み」である点です。タレントマネジメントは人事戦略の一環ではありますが、これまでの人事施策と比較すると、経営戦略との連携が強く意識されているという特徴があります。

具体的には、従業員の雇用・採用・評価・開発・報酬・昇進・維持・離職等の人事の幅広い領域を包括して管理することにより、適材適所の実現を目指します。

また、タレントマネジメントを効果的に実施して、リーダー育成、個々の能力活用の最大化、従業員の業務に対する意欲増進を図ることが可能です。企業としては、ビジネスニーズに対応する人的資本の育成・確保も重要な目的でしょう。

日本企業におけるタレントマネジメントの現状

タレントマネジメントの概念は、人材の流動性が高いアメリカ社会において1990年代に誕生し、注目されてきました。しかしアメリカでも、タレントマネジメントの目的である適材適所の配置や、人材の定着が達成できている企業ばかりではありません。

日本国内では、近年になってタレントマネジメントへの関心が年々高まりつつあります。大手企業ほど導入割合が大きく、タレントマネジメントを支援するための投資も増加傾向です。

日本企業のタレントマネジメントについてアメリカと異なる特徴は、一部の優秀な人材のみを対象とするのではなく、アルバイトやパートタイムの従業員も対象とする点です。しかしコロナ禍を経て、アメリカでも全従業員を対象とするケースが増えてきています。

 

タレントマネジメントが注目される背景

本章では、30年前から存在していたタレントマネジメントという概念が、いま日本で注目されている背景を解説します。
 

労働人口の減少

日本は国際的に見ても少子高齢化の進行が早く、今後も企業の労働力不足は回避できない状況です。過去に比べ人員補充が容易にできないビジネス環境では、個々の能力を最大に発揮することが企業成長のカギとなります。

また、これまでのように優れたひと握りの人材による事業の牽引を前提としていては、多様化する市場ニーズに対応できなくなる可能性があります。これからの企業には、すべての従業員の能力を無駄なく活用する体制が求められるのです。
 

グローバルな競争環境の激化

グローバルな競争環境の激化に伴い、企業の成長や競争力を維持するためには、優秀な人材の確保が欠かせなくなりました。多様な文化や価値観を持ち、世界を視野に入れて活躍できる人材の活用が必要です。

厳しい競争環境下では、優秀な人材の獲得と育成が組織の成長と存続に繋がり、企業のイノベーション力や競争力の強化に大きな影響を与えます。

組織が優秀な人材を確保し続けるためには、多様な採用方法や育成プログラムの提供、従業員が自己実現や成長を実感できるような制度・文化の整備が欠かせません。また人材の流出を防止するためには、キャリアアップの機会や報酬、福利厚生等、従業員が意欲的に働ける環境を整備することも重要です。
 

人材の多様化

終身雇用の考え方が薄まる中で雇用形態が一律ではなくなり、学歴や年齢、性別等による従来の区分けがあまり意味を持たない時代となりました。事業的な面から見ても、多様な背景やスキルを持つ人材が求められはじめています。

先にも述べたように、ビジネスのグローバル化が進むに伴い、多様な文化や価値観が混在する中では人材をマネジメントする必要があります。多様性を尊重しながら個々の能力を最大化できる、時代にあった新たなタレントマネジメントが重要です。

ワークライフバランスの重視

従業員にとって働きやすい環境を提供することは、現代企業が重視すべき役割のひとつです。タレントマネジメントにおいても、従業員のニーズやキャリアプランに合わせた柔軟な人事制度の導入や、ワークライフバランスを配慮した働き方の推進が必要です。


 

タレントマネジメントを行う目的

タレントマネジメントの目的は、個々の能力の発掘と育成、発揮する場の提供により、最終的には企業の経営目標に貢献することです。具体的には、以下のことを達成していきます。
 

1. タレントの採用・発掘

優れた人材を採用するためのフレームワークを用いながら、人材を確保する。もしくは、自社で埋もれている人材を発掘する。
 

2. タレントの開発

教育研修、体験セミナー等のプログラムを通じて従業員の自己成長を促し、スキルと知識を向上させる。
 

3. タレントの活用

個々の従業員の能力を可視化して把握し、適材適所により事業効果を高める。適切な評価のもと、各人の志向と適性に合わせた配置を行う。
 

4. タレントの維持

スキル向上、キャリア支援等を通じて従業員のモチベーションやエンゲージメントを高め、離職を防止することで企業内のタレントを維持する。
 

5. ビジネス戦略のサポート

タレントマネジメントをもとに、新たなビジネスチャンスを創出し、事業拡大に活用する。

 

タレントマネジメントを行うメリット

本章では、タレントマネジメントを行うことにより期待できる効果について説明します。
 

企業にとってのメリット5つ

タレントマネジメントでは、集めた人材データから、適切な配置や企業目標のヒントを得られます。具体的には、以下のメリットをもたらします。
 

1. 経営戦略に即した人事計画・人材育成の実現

タレントマネジメントにより、長期視点での人材育成や人材開発が容易になります。自社の人材の現状を正しく把握することで、これから事業目標を達成するために必要な人材やスキルが見通しやすくなるためです。

それをもとに人材育成計画の策定や教育・研修の提供を行うことで、従業員のスキルアップや成長を促進し、経営方針に沿った人材育成を実現します。
 

2. ポジショニングの最適化

ポジショニングの最適化とは、従業員の適性や能力、経験、関心、目標等を考慮し、適切な職務や役割を与えることです。企業におけるポジショニングの最適化は、組織と従業員の成長において重要な役割を果たします。

ポジショニングの最適化により、従業員は自身の持つスキルや能力に合った職務・役割に就くことが可能です。その結果、個々の生産性が向上し、組織の成果に繋がるだけでなく、従業員のモチベーション維持にも好影響があります。適切なポジショニングにより、従業員のストレスや不満を減らすことも期待できます。
 

3. スピード感のある人材配置

タレントマネジメントは、新規事業・新規プロジェクトの立ち上げにおいても有効です。要所でタレントマネジメントによって得たデータを活用することで、スピード感をもって対応できます。

たとえば、必要なスキルや能力を備えた人材の採用、従業員の能力や適性に応じた役割分担、適切な育成プログラムの実施、メンター制度の導入等です。

4. 優秀な人材の獲得・定着

従業員に対して、客観的な育成や公正な評価を行っている企業は、採用活動においても企業イメージが向上します。その企業で働くことへの期待感を高め、優秀な人材獲得のチャンスが拡大するでしょう。

タレントマネジメントを通じた適切な能力評価や、明確なキャリアパスの提示、必要な研修・教育プログラムの提供は、企業への信頼感を高めます。従業員エンゲージメントの向上にも寄与し、従業員の定着に繋がります。
 

5. リスクマネジメント体制の強化

タレントマネジメントの実施は、人的資本に関するリスクマネジメントとも言えます。長期的な視野を持って戦略的な人事を行うことで、退職や異動等に対応する準備ができるためです。事業継続に必要な人材を常に維持でき、組織の安定に役立ちます。

従業員にとってのメリット3つ

タレントマネジメントの実施は、従業員にとってもメリットがあります。以下3つのメリットを従業員に伝えることで、データ収集や新制度の展開等を行うときに協力を得やすくなります。
 

1. 資質の開発・評価

タレントマネジメントを通じて、従業員には様々な教育機会や多面的な評価がもたらされます。

自身に対する新たな発見がさらなる自己成長の起点となり、正しい評価により認められることで、存在意義や自信の根拠が得られます。潜在能力の自覚が促され、キャリアへの道筋を容易に把握できるようになるでしょう。
 

2. スキルアップ・キャリアアップ機会の獲得

タレントマネジメントを積極的に行う企業においては、組織のサポートにより自己成長が促されます。

継続的に学習と成長の機会が与えられることや、上司や経験豊富な先輩からの指導・アドバイス等のメンターシップが提供されることで、新たなスキルを身につけることが可能です。必要に応じて専門的な資格を取得することで、さらなる高次の知識やスキルを身につけ、キャリアアップも目指せます。
 

3. 仕事へのモチベーション向上

適切なポジショニングや能力評価により仕事へのモチベーションが上がり、業務へのやりがいを持つことが可能です。キャリア情報が常に整理され、将来像が可視化されることで、スキルアップの方向性を見いだせるようになるため、自身の将来へのキャリアパス構築が容易になります。

 

 

タレントマネジメントを実施する際のポイント

本章では、企業でタレントマネジメントを実施するうえでの3つの注意点を説明します。
 

1. 目的を明確にする

タレントマネジメントをなぜ行い、どのような目的で人事戦略を築くのかがあいまいだと、システムや制度の導入そのものが目的となるリスクが生じます。

最終的な目的とそのプロセス上にある中間目的を常に明確化しながら、導入したこと自体に満足してしまわないよう進めましょう。
 

2. タレントマネジメントを浸透させて理解を得る

タレントマネジメントの運用においては、全社的な理解が不可欠です。タレントマネジメントはトップだけでなく、運用現場で直接的にかかわる管理層、対象である一般従業員がその重要性を知ることで、はじめて企業としての成果が得られます。

特に年功序列のような日本的雇用システムを基調としてきた企業では、これまでとは異なる考え方が求められる場面も多いことや、システム変更に伴う従業員の心理状態への配慮も必要です。
 

3. 従来型の人事管理制度から転換する

タレントマネジメントを効果的に機能させるには、管理側の意識改革や、データベースやシステムの構築等に時間と手間がかかります。先に述べた全社的な理解の基礎づくりと同時に、適正な管理者教育の実施も欠かせません。

従来の日本型人事の慣習から抜本的に変革していくためには、強力かつ緻密な推進が必要です。

タレントマネジメントの導入方法と必要な要素

本章では、タレントマネジメントの一般的な導入方法と、必要な要素について説明します。
 

タレントマネジメントの導入方法

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1. 目標を設定する

タレントマネジメントを通して企業が達成したい目標を明確にします。ビジネス戦略や長期的なビジョンにもとづいて目標を設定することで、優秀な従業員を発見し、育成するための基本方針となります。

目標の例としては、以下のものがあります。

  • ・生産性の高い人材の発掘と育成
  • ・従業員のエンゲージメント向上
  • ・人材管理における多様性意識の促進
  • ・タレントの定着と流出防止
  • ・リーダーシップの強化 等
     

2. タレントを整理する

人事システムやタレントマネジメントシステム等を活用し、タレントの可視化を行います。個々の能力を業務やプロジェクトで適切に使うためには、整理した情報を正確に把握・分析するための体制が求められます。
また、ここで企業目標の達成において不足しているタレントも分析しましょう。
 

3. タレントを発掘する

必要なタレントを発掘する方法として、社内で優秀な従業員を見つけるための能力把握が挙げられます。そのほか、求人広告・リファラルプログラム・インターンシッププログラム等で社外から人材を見つけることも、タレントマネジメント施策に含まれます。

4. 適性に応じてタレントを配置する

プロフィール・スキルデータをもとに、プロジェクトや業務に合わせた人材配置を行います。単に現在の能力のみを見るだけではなく、本人の志向やキャリアパスにも配慮することが大切です。また、企業の人事戦略に即した人材配置を意識しましょう。
 

5. タレントを育成する

組織内で成長し、人材として発展するための教育機会を提供します。以下のような取り組みを通じて、スキルや才能の最大化を目指します。

  • ・コーチングやメンタリング
  • ・研修やセミナー
  • ・部署やプロジェクトのローテーション
  • ・フィードバック
  • ・キャリアプランの策定
     

6. 評価制度・報酬制度を整備する

従業員のパフォーマンスを、定期的な評価で測定します。この評価にもとづいて、適切な報酬が与えられる体制を整備します。
 

7. タレントを維持する

公正な評価制度、フィードバック制度等を通じ、タレントの維持に努めます。あわせてアンケートやサーベイを実施し、業務や企業の姿勢に対する従業員の満足度を測定しながら、キャリアのフォローや離職管理を行う必要があります。
 

タレントマネジメントに必要な5つの要素

タレントマネジメントの実施においては、以下5つの要素が必要です。

1. 効率的かつ意図的な人材開発施策

アメリカにならい、短期で個別の人材開発を計画・実践しつつも、日本の文化土壌に合う手法を模索する必要があります。

開発対象を全従業員とする包括的アプローチのほか、定年延長の流れに伴う中高年労働者の活用を視野に入れ、高度専門人材へのキャリアパスを用意する等、柔軟性のある開発施策が求められます。
 

2. 定量的指標と定点観測による効果測定

スピーディかつ予測不能な変化をとらえて追従するためには、人材施策とその運用に関して、高い頻度の見直しが不可欠です。定量指標の活用と定点での状況観測により、常に改善を加え、ときに外部環境の変化を加味しながら改善を実施する必要があります。
 

3. データ利活用レベルの底上げ

確実な観察と判断を行うには、活用の基本となる人材データベースの精度とそのデータの利活用レベルを上げることが重要です。タレントマネジメントシステムやその他のツールを活用して、統合的なデータベースの構築と、リアルタイムでのデータ更新を行いましょう。
 

4. 整合性を意識した推進

新しい人事体制を浸透させるのは簡単ではありせん。タレントマネジメントを組織全体に浸透させるためには、戦略人事の対象を人事制度だけでなく、従業員の感情、業務面まで幅広くとらえる必要があります。

従業員の雇用・採用・異動・評価・開発・報酬・昇進・維持・離職等あらゆるシーンにおいて、整合性を意識しながらすべての策を推進していきます。
 

5. 現場主導型人事へのシフト

タレントマネジメントを組織全体の取り組みとするためには、トップや人事担当部署による働きかけはもちろん重要ですが、対象となる従業員への深い理解が欠けてはうまくいきません。

数値データに偏った判断をせず、従業員の感情に寄り添ったタレントマネジメントとしていくためには、現場管理職の動きがカギといえます。トップダウン型の一方的な人事施策ではなく、現場の意見を積極的に取り入れた運用を意識しましょう。

 

タレントマネジメントシステムとは

本章では、タレントマネジメントを効率的に管理するためのツールについて解説します。
 

タレントマネジメントシステムの概要

タレントマネジメントシステムとは、従業員の一般的な個人情報に加え、従業員が持つスキルや経験値をデータ化して、人事管理部門あるいは企業全体で一元管理するツールです。それらのデータを活用することにより、人材活用の効率化が可能です。

タレントマネジメントシステムには、企業が従業員の能力や成果を最大化するためのツールとして、以下のような人材管理に関連する多くの機能が搭載されています。

  • ・人材採用
  • ・研修、教育
  • ・パフォーマンス管理
  • ・キャリア開発
  • ・報酬管理
  • ・サクセッションプランニング(後継者育成計画) 等

最近では、クラウドベースのタレントマネジメントシステムが人気です。リアルタイムで人材情報の更新・閲覧ができるため、従業員は自身の能力や成長に関するデータに、場所や時間を選ばすアクセスできます。

タレントマネジメントシステムをうまく活用することで、人材管理プロセスの最適化や効率化が可能です。人材の評価や成長を容易に追跡できるほか、可視化しにくかった個々の能力を具体的かつ明確にできるメリットがあります。

タレントマネジメントシステムの主な機能

タレントマネジメントシステムでは、一般的に以下のような機能の利用が可能です。

機能 できること
採用管理機能 求人票の作成、応募者のスクリーニング、面接のスケジュール管理等。
研修・教育管理機能 研修プログラムの作成、受講者の登録、進捗管理、評価、受講履歴管理等。
パフォーマンス管理機能 従業員ごとの目標設定、実績管理、フィードバック管理、評価管理等。
キャリア開発機能 目標と現状のギャップに基づき、従業員のキャリア開発に必要な情報の提供や、新規事業立ち上げ等の際に適切な人材抜擢をサポート。
サクセッションプランニング(後継者育成計画)機能 重要な職位の後継者の準備をサポート。ある職位の後継者としてポテンシャルのある人材を検索、および後継者に必要な要素を可視化。
スキルマネジメント機能 従業員が持つ知識やスキルを共有し、組織全体で蓄積。蓄積された情報を抽出・集計・比較・分析することでスキルマネジメントに役立てる。モチベーションマネジメントにも有用。

タレントマネジメントシステムの選び方

本項では、タレントマネジメントシステム選定にあたってのポイントを解説します。
 

目的に合った機能を備えているか

先述の通り、タレントマネジメントシステムには、採用・トレーニング・評価・報酬・昇進等の多様な機能があります。自社のニーズや目的に合わせて、必要な機能が搭載されていることを確認し、過不足のない内容のシステムを選定することが大切です。
 

カスタマイズ性が高いか

タレントマネジメントは、組織によって内容が異なり、社会や経済の変化に応じてニーズも変化します。その時々のニーズに合わせたカスタマイズが可能であることが望ましいです。

特定の業界や職種に適した設定や機能を追加することが可能かどうか、既存システムとの統合や連携が可能かどうかを確認する必要があります。
 

ユーザーフレンドリーであるか

タレントマネジメントシステムを使いこなすためには、管理者や従業員が容易に操作できることが重要です。また、必要に応じてトレーニングやサポートが提供されるかといった点も、あわせて確認するとよいでしょう。
 

セキュリティは十分か

タレントマネジメントシステムには、従業員の個人情報や評価等の重要な情報が含まれます。システムが適切、かつ柔軟で緻密なセキュリティ機能を備えており、情報漏えいや不正アクセス防止への配慮が十分であることを確認する必要があります。
 

コストパフォーマンスがよいか

タレントマネジメントシステムのコストは、機能や企業規模によって異なります。組織の予算やニーズに合わせ、導入・運用におけるコストパフォーマンスを確認します。将来的な観点から、追加機能に関するコストも確認しておくと安心です。
 

提供元の実績

自社の業種や業界での導入実績の有無、導入評価等も忘れず確認する必要があります。規模が大きい企業であれば、同等の企業規模での導入実績が豊富であるかも重要です。導入前に十分な調査を行い、組織のニーズに合い、目標達成に有効と目されるタレントマネジメントシステムを選定します。

タレントマネジメントを通じて従業員一人ひとりのポテンシャルを最大に

タレントマネジメントは、戦略的に人材管理を行い企業力強化に繋げる取り組みです。従業員一人ひとりが持つ能力を把握し、向上をサポートしながら、事業の戦力として最大限に活用していきます。

また従業員は自身の可能性を知ることで、成長をスピードアップさせることができます。企業と個人の共創により、組織としての力が強化され、相互にダイナミズムが生まれるためです。

企業と個人の制度整備、システム導入に先駆けて社内の理解を深め、効果の高いタレントマネジメントを実現していきましょう。
 

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