ペーパーレス化を阻む課題、どう乗り越える?企業実態を調査|イベントレポート

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最終更新日 2023年6月6日

ペーパーレス化を阻む課題、どう乗り越える?企業実態を調査|イベントレポート

当社製品「COMPANY」をご利用のすべてのお客様を対象に開催した、ユーザーコミッティ(*)最大級のイベント「User Committee Week」。

人事領域における新たな価値創造を目指し、全ユーザー × Works Human Intelligence(以下WHI)が集って議論を交わしました。コンテンツの1つとして、視聴者参加型LIVE企画「教えて!話して!自慢して!COMPANY1000本ノック」を開催いたしました。

今回のテーマは「ペーパーレス」。当社からの事例紹介や提案を交えつつ、チャットやリアルタイムアンケートを通じて参加者からも自社の取り組みや方針を紹介いただきながら開催したイベントの様子をお届けします。
(*)ユーザーコミッティとは…当社ユーザーが加入するユーザー会です。ユーザー同士の情報共有・意見交換の場を提供し、ご意見を集約して製品・サービス改善に活用するとともに、関連法制度改正に向けた行政への提言を行い、理想の人事業務の実現を目指します。

User Committee WeekCOMPANY1000本ノックの詳細についてはそれぞれイベント概要ページをご覧ください。

目次

「ペーパーレス化への達成率」日本企業の実態
ペーパーレス化促進を阻む課題と対応策
施策定着が鍵。従業員の意識改革につなげる取り組み
施策効果を最大化させる“優先順位づけ”の判断軸
日本最大級コミュニティが考える、あるべき人事業務の姿
ユーザーコミッティのこれから

開催概要

「教えて!話して!自慢して!COMPANY1000本ノック」~ペーパーレス~

日  時:2022年8月26日(金) 15:30~17:00
開催方法:オンライン
参加者数:162社243名

「ペーパーレス化への達成率」日本企業の実態

人事労務関連では「ペーパーレス」とひとくちに言っても、対象となる業務領域や申請・帳票類等、多岐にわたります。手あたり次第にシステム化、ペーパーレス化を進めようとしても、業務の性質によってはかえって負担が増えることになりかねないため、自社の状況や業務の性質等に鑑み、取り組み領域を見定めることが重要です。

本イベントでははじめに、ペーパーレス化に関する参加者の実情について、リアルタイムアンケートにて伺いました。

▼ペーパーレス化したいと思っている領域についての達成率(n:126,リアルタイムアンケート)


ペーパーレス化を阻む課題、どう乗り越える?-01.jpg

参加者様のうち、半数以上が「ペーパーレス化への達成率50%以下」と回答しており、よりペーパーレス化を推進したい意向はあるものの、実現できているのは一部領域に留まっている状況がわかりました。

この状況を受け、本イベントはお客様のペーパーレス化促進の一助としていただくべく、「課題への対策・実行」「施策の定着・フォロー」「優先順位付けの判断軸」という3つのトピックを中心に取り扱いました。各トピックでの論点をピックアップしご紹介します。

ペーパーレス化促進を阻む課題と対応策

当社ではこれまでのユーザーの声から、ペーパーレス化促進を阻む主な課題は下記の2点があると考えています。

<課題1> 工場や店舗勤務者等、会社PCの貸与がない従業員がいるため、対象者によっては紙の運用が残ってしまう
<課題2> 紙文化が根強くシステム化への抵抗感が強い従業員がいる

今回、それぞれの課題に対し、共有端末を利用する際の配慮やセキュリティ対策等、実際に対応に取り組まれているお客様の事例を交えながら、考えられる対応策を紹介しました。

<課題1>
・対応策⓵: 共有端末の利用や代理申請等により、運用によりフォローする
・対応策⓶: インターネット外部公開やBYOD等を認め、自宅PCや個人スマホ等から申請できるようセキュリティ対策を図る
<課題2>
・対応策 : 従業員目線でシステム化によるメリットを提示し、意識改革を図る

さらに、2つ目の課題に関連して「従業員への意識改革で有効だったもの/有効そうなもの」についてリアルタイムアンケートにてお伺いしました。

▼従業員への意識改革で有効だったもの/有効そうなもの(n:110,複数選択可,リアルタイムアンケート)

ucweek02.jpg

最も多くの回答が集まったのは対応策として述べた「従業員目線でのメリット提示(利便性の向上)」であり、88票が投票されました。次いで、「トップメッセージ等、経営層からの働きかけ」(46票)、「従業員目線でのメリット提示(コストの削減)」(29票)という結果です。

利便性やコスト削減等、従業員目線でのメリットを重視しているユーザーが多い一方、トップダウンによる働きかけに期待をする傾向もありました。
 

施策定着が鍵。従業員の意識改革につなげる取り組み

「施策の定着・フォロー」という観点から、事例紹介やアンケートを実施しました。

特に、PCやスマホ等のデジタル端末に抵抗のある方への取り組みを伺ったところ、「操作講習会(実地)」「一定期間現地での入力サポート要員を配置」「サポートデスクの設置」といった回答がありました。その他、外部にコールセンターを設置したり、紙でマニュアルを配布したりと、様々な施策が実施されているようです。


▼PCやスマートフォン等のデジタル端末に抵抗のある方への取り組み詳細

・年末調整のWeb申請に伴い、外部にコールセンターを設置
・紙でのマニュアル配布。現場担当者から申請者への口頭での説明
・デジタル化への対応が難しい方は、一緒に画面を見ながら実際の申請入力をサポート。対面が難しい場合は、電話で提出完了までサポート


また、あるユーザーからは、従業員にとってメリットとなるCOMPANYの活用事例について紹介いただきました。

従業員による申請をサポートすべく、ナビゲーション形式で質問に答えていくことで、必要な証明書の表示・発行申請、関連書類の出力まで可能なしくみづくりをされていました。


システム化により申請や処理の見える化ができた、従業員が24時間いつでも申請できるようになった等、従業員の利便性向上が実現できたようです。

▼証明書発行申請をシステム化した事例のポイントと効果

<ポイント>

・ナビゲーション形式で質問に答えていくことで、必要な証明書の発行申請が可能
・必要に応じ、送付状や書類フォーマットの台紙として利用可能な関連書類を出力
 →従業員にとってわかりやすく、事務部門にとって管理しやすいしくみを実現

<効果>

・申請や処理の進捗の見える化を実現
・24時間営業の店舗従業員でも事務部門の対応時間に関わらずいつでも申請可能に
 →従業員の利便性向上

ペーパーレス化を目的としたシステムのしくみづくりができたとしても、実際にそのしくみが使われなければ、効果は得られません。従業員にメリットを提示することで、従業員自身の意識改革につなげることが運用において重要であることが改めてわかりました。
 

施策効果を最大化させる“優先順位づけ”の判断軸

人事労務領域は紙の取り扱いも多く、何からペーパーレス化に取り組むべきか、優先順位付けに迷われる方も多いかと思います。

本イベントでは、優先順位付けの判断軸として、BPR(目的達成するための組織や制度の見直し)に取り組まれた2社のユーザー事例を紹介しました。

事例① 課題ごとに解決方針を分類・実行

1つ目は、従業員約2,000名分の業務実態を可視化し、大まかな傾向を分析した事例です。可視化の結果、課題のある業務を【 廃止 / 簡素化 / 集約化 / 標準化 / 再配置・外部化 / 自動化 】といった観点で見直し性質ごとに課題を分類。これをもとに、それぞれの性質を踏まえた改善策の立案・実行を推進されたそうです。

事例② 費用対効果と解決に要する時間軸から判断

2つ目は、「費用対効果の大小 × 課題解決に要する時間軸」という考え方から4象限に課題を分類し、優先順位づけを実施した事例です。順位づけの結果、早期に解決可能と判断した課題は「Quick-Win施策」としてピックアップし、実行に取り組まれたそうです。

優先順位を定める際は、解決したい課題、取り組みの背景等、各企業の事情により判断が分かれることもあるかと思いますが、一例としてぜひ参考にしてみてください。

日本最大級コミュニティが考える、あるべき人事業務の姿

本イベントの最後には、ユーザーコミッティの活動の1つである「理想の法制度・行政手続き実現に向けた提言活動」の一環として、「住民税特別徴収税額決定通知書(従業員配布用)の取り扱い」について、参加者に課題感を伺いました。

イベント開催時、当社では通知書の電子化実現に向けて総務省への訪問を予定しておりました。そこで参加者の声を取りまとめて提言したい旨をお伝えすると、多くの意見が挙がりました。


▼住民税特別徴収税額決定通知書(従業員配布用)の取り扱いに関する課題(抜粋)

・従業員の個人情報が載っており、封入にかなり人手と時間を要している
・仕分け・封入・配布等の作業のために派遣社員を雇用しており、この業務のためだけに人件費が掛かっている
・自治体ごとにフォーマットが異なり、取り扱いが面倒である
・配布作業のためにテレワークをできずにいる


いただいた意見や課題感を踏まえ、当社では引き続き、理想の法制度・行政手続きの実現に向けて、関係機関への働きかけを行っていきます。

課題・意見募集にご協力いただいた皆さま、改めましてありがとうございました。

ユーザーコミッティのこれから

ここまで、162社243名のユーザーに参加いただいた本イベントレポートをお届けしました。同じ人事システムを利用している方同士だからこそ共有できるノウハウや新しいアイデア等、ユーザーコミッティでしか聞けない情報が多数飛び交うイベントとなりました。

一方、ペーパーレス化というものはあくまでも方法論の1つであり、その背景には必ず解決したい課題や達成したい目的があるはずです。

当社では、そういった課題解決や目的の達成に向けて、ユーザー同士で意見交換を行える場や参考事例を提供すべく、今後ともさまざまなテーマで分科会を開催してまいります。

[ユーザーコミッティの詳細はこちら]
https://www.works-hi.co.jp/service/user-committee

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