評価への納得感はどうすれば得られる?従業員満足度を上げるためにできること

評価への納得感はどうすれば得られる?従業員満足度を上げるためにできること

公開日 2020年4月24日
更新日 2021年9月24日
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突然ですが、今この記事を読んでいらっしゃる人事の皆さんは従業員の人事評価に関する実態をご存じでしょうか。

従業員にとって、給与や賞与に関わってくる、そして一人ひとりの成長に繋がる役目を持つ重要な人事評価。人事の皆さんも期末に各部門から集まってくる人事評価に対して調整・通知を行ったりと、何かと骨の折れる作業かと思います。ですが、アデコ株式会社が2018年2月に行ったアンケートでは、実は6割以上が人事評価結果に不満を持っているという結果が出ており、納得して人事評価を受け入れている人は4割にも満たないことが明らかになりました。

人事評価の納得感を高め、従業員にモチベーション高く、そして長く働いてもらうためにはどうすれば良いのか。実際に取り組まれている事例を交えながらご紹介していきます。


目次


従業員が人事評価に対して不満に思っている理由
人事も困っている
人事評価に納得感を出すための方法
まとめ
 

従業員が人事評価に対して不満に思っている理由


従業員が人事評価に納得していない理由は、いくつかあります。

・基準が不明瞭である
・評価者の価値観によってばらつきが出る
・フィードバック、説明が不十分である


こういった理由から、評価されないので昇格・昇給しない、実際に評価結果が出ても納得しない、ゆえに不満が溜まっていく、そうした結果辞めていってしまう人も少なくありません。特に営業などの数字でわかりやすい部署であれば比較的納得感が得られやすいですが、管理部門などの成果を数値で図りにくい部署では、人事評価の基準が不明瞭であるという声が多く聞かれます。

また、数値目標に対しての達成度合いはわかりやすいものの、定性的な評価、行動基準にのっとった評価は評価者の価値観により少なからず差が出てしまうこともあるため、より納得ができないという意見の元になっているケースが見受けられます。

さらに評価結果が開示された後の、フィードバック面談の有無でも納得度が分かれます。きちんと上司が人事評価の背景を理解して説明ができるかどうかが大きなカギとなってきますが、上司であっても、フィードバックする相手が直属の上司なのか部長なのかによって、評価調整の背景を知らないケースもあり、あいまいなフィードバックとなってしまう、といったお悩みを抱える企業も少なくありません。
 

人事も困っている

 

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ではどうすればよいのか。
現場がそのような状況であることは人事も薄々気づいてはいるものの、実際どのようにして納得感を出すのか、という点についてすぐに答えを見つけることは難しいかと思います。

ある企業では、「評価を付ける人とフィードバックを伝える人が異なるため、伝え方を誤るとトラブルになってしまう」といった課題、また別の企業では、「人事評価に納得感を持たせるためにフィードバックを実施してもらうようにしているが、実際それがうまく機能しているのか、そもそも実施されているのかすら把握しきれていない」といった課題を抱えていました。また、「業績評価の目標設定数やレベルが異なるため、人事評価にばらつきが出る」「行動評価項目が抽象的な表現であるため評価基準が人それぞれになってしまっている」といった課題を抱え、結果業績評価と行動評価を総合的に見て判断する際に、議論がかみ合わないというお悩みを持たれている企業もありました。

今この記事を読んでくださっている人事の皆さんもきっと、どうすれば従業員により納得感を持って評価結果を受け止めてもらえるのか、頭を悩ませていることと思います。


人事評価に納得感を出すための方法


そういった企業が多い中で、実際に人事評価に納得感を持たせるためにはどうすればよいのか。
大きく分けて3つあります。

①基準を明確にすること
②評価の透明性を高めること
③評価以外でもきちんとコミュニケーションを取ること


それでは1つずつ見ていきましょう。
 

①基準を明確にすること

 

まず基準を明確にする、つまり評価項目やその定義、評価方法を明確にすることが1つ目のポイントです。
そうすることで、誰から見ても明らかな人事評価となるため、良くも悪くも納得感のある結果が出るようになります。評価結果を不満に思う従業員の6割程度は「基準が不明瞭」であることを主な理由として挙げているため、まずは、評価基準を明らかにすることが納得感を上げるために取り掛かる1つの方法であると言えます。そして、その明確にされた評価基準を評価者にきちんと伝えるため、評価者研修を実施する企業が増えてきています。

また、そもそも定義や評価方法が明確になっていない場合、評価項目の見直しをすることも効果的な方法の1つです。特に行動評価項目においては、項目数が多かったり、表現が曖昧で人によって基準がばらばらであるという課題が多く見受けられます。そのような場合においては、例えば必要な人材像を整理し、項目を絞ってより明確なものに設定しなおすことで、評価者の判断を容易にすることが可能です。
 

評価の透明性を高めること

 

次に、どのようにしてその人事評価に至ったのか、その経緯を明らかにすることが2つ目のポイントになります。
一般的に、人事評価は段階を追うごとに相対評価が入ってくることが多いです。その中で、どこでどのような評価調整が入ったのか、という理由や背景をきちんとフィードバック等を通じて本人に伝え、納得感を高めるという取り組みをしている企業が増えてきています。
また、面談などの口頭でのフィードバックの徹底だけでなく、異議申し立てもできるようにしている企業や、評価面談後にアンケートや結果報告書を提出させるなどの取り組みを実施している企業、そして、さらなる評価の透明性を目指していくために、評定だけではなく内訳の点数や、最終結果に至るまでの調整の過程を本人に開示している企業も増えています。B評価であっても、Aに近いBなのか、Cに近いBなのか。これを、口頭で何となく伝えられるのではなく自らの目で数字ではっきりと見ることができるようになることで本人の意識も変わってきますし、どこを伸ばせば評価が上げられるのかが明確になることで、よりモチベーションが上がることと思われます。
 

③評価以外でもきちんとコミュニケーションを取ること


そして納得感を持たせるための3つ目は、評価以外でも日頃からコミュニケーションを取ること。
以前「1on1の効果と課題」記事でもご紹介しましたが、部下は上司に対して業務の話だけではなく、キャリアの話や業務と関係ない話などもできる関係にあることで、本人の警戒心が薄れ、本音を話してくれるようになる傾向にあります。やはり評価面談の時だけ1対1で話す、となるとお互いどのように話せばいいのかわからなかったり、上司は部下にとって最適なフィードバックをすることが難しくなります。しかしながら日頃から密なコミュニケーションをとってきちんと部下の業務内容も把握できていれば、部下の見えていなかった一面も見えてきたり、お互いの考え方なども理解することができるため、人事評価に関してフィードバックを受けた際に不満が出づらくなります。
また、人事評価とその理由だけを本人に伝えるのではなく、今後の期待等、育成に繋がる対話を実施するようにしている企業も増えてきています。ただ振り返りをするのではなく、将来的な話もしていくことで部下のモチベーションを上げることに繋がります。ただし、今後の期待や育成などの話は日頃からコミュニケーションを取って個人を見ていないとなかなかできない部分かと思います。人事評価に加えてプラスαの話をしていくためにも、そしていいチーム作りのためにも、日頃のコミュニケーションは欠かせないものの1つであると言えます。
 

まとめ


このように、人事の皆さんは悩まれつつも、さまざまな取り組みを実施されています。
全員が納得して気持ちよく働けるように会社全体としてどこまで開示するのか、制度をどのように変えていくのかなど、企業に合った形を見つけて決めていく必要があります。

今一度自社の人事評価制度について振り返ってみてはいかがでしょうか。

 

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