評価の納得感を高める方法とは?在宅勤務/テレワーク時代に必要なポイント

評価の納得感を高める方法とは?在宅勤務/テレワーク時代に必要なポイント

公開日 2021年10月11日
更新日 2021年10月11日
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コロナ禍で在宅勤務/テレワークが定着し、さらに現在は、一部オフィス出社と組み合わせた「ハイブリッドワーク」と呼ばれるようなフレキシブルな働き方を取り入れている企業も少なくありません。こうした働き方の多様化は、新型コロナウイルス収束後も続いていくことが予想されます。

一方、働き方の変化により浮上した人事面の課題の多くは、未だ正解と呼べる解決策が見つかっていない状況です。人事評価もその中の課題の一つであり、新たな働き方の中で評価に不安を持つ社員もいるかもしれません。

今回は、在宅勤務/テレワーク・ハイブリッドワーク時代の人事評価について、課題を整理し、フレキシブルな働き方における評価で必ず押さえておきたい3つの要素や、評価する側である上司・管理職に求められる役割について解説します。

 

目次

在宅勤務/テレワークにより注目される人事評価の課題
 ・在宅勤務/テレワーク由来の評価に関する課題
 ・在宅勤務/テレワーク由来ではない評価の課題
在宅勤務/テレワークやハイブリッドワーク時代の人事評価で重視される3つの要素
 ・①自発的コミュニケーション ~ハイブリッドワーク時代の最重要要素~
 ・②心理的安全性 ~自発的なコミュニケーションの基盤~
 ・③事前共有とフィードバック ~心理的安全性を保つための手法~
在宅勤務/テレワーク・ハイブリッドワーク時代の評価で重要視される管理職の在り方
 ・​​​​​​​管理職の役割の重要性
 ・​​​​​​​管理職に求められるモデルチェンジ
チームで成果を出すために重要な管理職のコンピテンシー
 ・​​​​​​​管理職に重要な3つの要素
 ・​​​​​​​部下・チームメンバーに求められる姿勢
 ・​​​​​​​組織における「心理的安全性」と「目的達成への意識」の相関関係
人事評価の納得感の源泉は『組織と個人の「自律と信頼」』

 

在宅勤務/テレワークにより注目される人事評価の課題

在宅勤務/テレワーク由来の評価に関する課題

コロナ禍で注目を集めている人事評価の課題の多くが、在宅勤務/テレワークによるものとされています。しかし、この課題が本当に在宅勤務/テレワーク由来なのかどうかはしっかりと原因を分析しなければなりません。

以前公開した在宅勤務/テレワークにおける人事評価制度の見直しに必要な考え方とはの記事でも解説しましたが、在宅勤務/テレワーク下では、大きく分けると下記3つの要因で評価が難しくなっていると考えられています。
 

<課題>

  1. 顔が見えない
    ー 出社が減ることで、お互いの姿や顔、感情が見えにくい

  2. 成果が見えない
    ー 仕事の状況や結果を話す機会、発表する機会が減っている

  3. コミュニケーションがない
    ー 雑談や相談、日常的な会話や会議が少なくなっている

 

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具体的には、下記のような形で課題として表れているのではないでしょうか。

 ・ 部下の勤務態度や仕事ぶり、時間の使い方等が把握できない(本当に仕事しているのか?という不安)
 ・ 部下と他のチームメンバーのコミュニケーション状況、モチベーションや感情面が把握できない
 ・ 部下の仕事の成果、プロセス状況が把握できていない
 ・ 部下が正しく相談や報告を上げてきているかがわからない
 ・ 部下と仕事外の雑談や今の仕事とは直接関係ない将来的な目標等を話す機会が減った

 

このように、在宅勤務/テレワークの浸透によりメンバーの顔や感情が見えにくくなることで、評価が難しくなっている面はあるでしょう。

 

在宅勤務/テレワーク由来ではない評価の課題

一方で、すべてが在宅勤務/テレワーク由来の問題といえるのでしょうか。
当社では、定期的に人事考課をテーマとした分科会を顧客企業とともに実施しており、新型コロナウイルスの流行前、2019年末の会においてアンケートを実施しました。
すると、参加企業のうち49%が評価の納得感やフィードバックに課題があるということがわかりました。

 

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また、アデコ株式会社が2018年に実施した、働く人の「人事評価制度」に関する意識調査では、「評価基準が不明瞭」「評価結果のフィードバック、説明が不十分」といった理由により、62.3%が勤務先の人事評価制度に不満を抱えているという結果が出ています。
※参考:「6割以上が勤務先の人事評価制度に不満、約8割が評価制度を見直す必要性を感じている」

 

つまり、在宅勤務/テレワークによって人事評価が難しくなった、不満が大きくなった、納得性が低下したというよりは、「以前からの課題が在宅勤務/テレワークによってより強調されている」と考えたほうが正しい理解といえるでしょう。そのため、課題と対策もその前提で考える必要があります。

 

上記の理由により、評価の原因分析を実施する際は、在宅勤務/テレワーク由来の課題とそうでない課題を分離して、現状把握するところから始めるとよいでしょう。また、出社と組み合わせたハイブリッドワークを取り入れている場合は、従業員ごとの働く環境の違いも考慮する必要があります。新たな働き方における評価制度や運用については、一時的な対処ではなく、根本的な問題解決を図ることが望ましいと考えます。

 

在宅勤務/テレワークやハイブリッドワーク時代の人事評価で重視される3つの要素

続いて、人事評価の課題解消に向けて必要な3つの要素を抽出し、キーワードとして検討してみましょう。
そもそも、納得性のある評価とは何でしょうか。

人事評価とは、普段の業務を半年、1年間続けた結果に対する、最終的な他者からの評価です。そのため、まずは普段の業務が納得できるプロセスで行われているか考える必要があるでしょう。

では、今後在宅勤務/テレワークに限らず、フレキシブルな働き方が浸透していく中で、納得性の高い業務プロセスはどのような形で実現できるでしょうか。

私は下記の公式で考えたいと思います。
 

(①自発的コミュニケーション+②心理的安全性+③事前共有とフィードバック)×  現場管理職のモデルチェンジ=組織と個人の「自律と信頼」

 

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お互いの姿が見えない在宅勤務/テレワークを交えた働き方でこそ重要となるのは、下記3つのキーワードです。

 ①自発的コミュニケーション
 ②心理的安全性
 ③事前共有とフィードバック

順を追って内容の考察を行っていきます。

 

①自発的コミュニケーション ~ハイブリッドワーク時代の最重要要素~

コミュニケーション不足はあらゆるネガティブな結果を生み出します。ハイブリッドワークのような在宅勤務/テレワークを交えた働き方では、コミュニケーションの質や量、リアルタイム性が低下するため、より注意が必要です。

この問題に対応するための、社内SNS・Web会議システム・バーチャルオフィス等のクラウド型のサービスも次々に登場していますが、ただ単にツールを導入しただけでは下記のような課題が発生する可能性があります。

 ・個人的な資質による格差の拡大と疎外感の拡大
 ・優先順位や目的のない情報共有や、会議の乱立による生産性低下

 

特に、前者について、コミュニケーションツールは自由に活用できることにメリットがある反面、所属メンバーのリテラシーやコミュニケーション適性、資質によって活用レベルの差異が発生しやすいという点があります。

使いこなせない、発信が苦手なメンバーにとっては、交流に参加できないことによる疎外感や情報格差が生まれるでしょう。

この状況で重要となるのは「自発的なコミュニケーションを引き出すこと」になります。メンバー間の適性や資質に依存しない、組織的な対策や運用が必要となります。

 

②心理的安全性 ~自発的なコミュニケーションの基盤~

①の自発的なコミュニケーションを生み出す基盤となるのが、「心理的安全性」です。

「聞いても大丈夫」「話したことが不利益にならない」という心理的安全性が担保されていない企業文化や組織文化では、自発的なコミュニケーションは成立しないでしょう。

 

1999年、ハーバード大学で組織行動学を研究するエイミー・エドモンドソン教授が提唱した心理的安全性は、2012年から米グーグル社が研究を開始し、2015年に公表した「効果的なチーム」によって大きく注目を集め、一定の認知を得ています。
※効果的なチームの形成に真に重要なのは「誰がチームのメンバーであるか」よりも「チームがどのように協力しているか」であり、その要素として心理的安全性が最も重要

 

心理的安全性が崩れている環境では、周囲から「無能」「無知」「邪魔」「ネガティブ」と思われる不安がコミュニケーションを阻害し、チームの成長や発展の妨げとなります。

逆に、心理的安全性がある環境では、どのような議論やアイデアも許容されるため、発言が活発となり、結果として個人の自律的な成長やチームとしての成果につながるとされています。

 

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心理的安全性が存在している組織かどうか、エイミー・エドモンドソンは7つの質問によって判断できるとしており、実際それは有用であると考えます。
※Amy Edmondson, Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams, Administrative Science Quarterly, 1999 を参考に著者訳
 

1  チームの中でミスをすると、往々にして責任を追及される。
2. チームのメンバーは、難しい課題について問題提起し、議論しあうことができる。
3. チームのメンバーは、自分と異なるという理由で他者を拒絶することがある。
4. チームに対してリスクのある行動が許容されている。
5. チームの他のメンバーに助けを求めることに障壁がある、難しい、実現しない。
6. チームメンバーは誰も、自分の努力を意図的に毀損するような行動をしない。
7. チームメンバーと仕事をする中で、自分の個性としてのスキルや才能が尊重され、活用されていると感じる。

 

  → 1,3,5の回答が「そう思わない」、2,4,6,7の回答が「強くそう思う」に近づくほど、心理的安全性は保たれていると判断できる。
 

したがって、心理的安全性のある組織形成が非常に重要となるのですが、その定着には課題が多いという統計データも存在しています。

たとえば、日本CHO協会「ダイバーシティ推進と心理的安全性に関するアンケート」では、心理的安全性が確保されているという回答は38%に過ぎず、周囲のミスや問題に言及するときや会議で発言やプレゼンを行うとき、相談や質問を行うときに心理的安全性の不足を感じるという結果になっています。

 

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実際、上司のミスや同僚の問題点の指摘に不安を感じることは、心理的安全性が保たれている環境であったとしても、やむを得ないかもしれません。

一方で、会議で発言したり、相談や質問をしたりするだけで不安を感じる環境であれば、自発的なコミュニケーションは生まれるべくもありません。

しかしながら、現実問題として、自社内でそういったシーンを目にしたり、自身が感じたりすることも多いのではないでしょうか。

では、心理的安全性を維持するための企業文化、組織文化はどのように作ることができるのでしょうか。

 

③事前共有とフィードバック ~心理的安全性を保つための手法~


心理的安全性を維持するためには、事前共有とフィードバックが必要であると考えます。それぞれ見ていきましょう。


1.事前共有

組織の心理的安全性を阻害する大きな要因は「見えない不安」と「過剰な成果重視」にあります。

上司や同僚が何を基準にして判断しているのか、そもそも発言しても大丈夫なのか、といったことがわからなければ不安が発生し、心理的安全性は損なわれます。

当然、評価においても、チャレンジや長期的な課題をふまえたアクションとプロセスよりも、短期的な結果が重視されれば、結果につながらない事項については皆口をつぐむことになるでしょう。

姿が見えない在宅勤務/テレワークであればなおさらとなります。

 

「見えない不安」と「過剰な成果重視」の対策として、あらかじめ組織の目的やルールを事前に可視化して共有しておくことが重要です。

具体的には、「組織の存在意義と目標」「成果の評価軸」「情報共有方法や会議体、コミュニケーションのルール」「実施状況の確認プロセスとフィードバック」等を明確にしましょう。

 

事前に判断の基準や必要なプロセスが見える化されていること、また、メンバーの属性やバックボーンに関係なく、誰もが同じ情報を共有できていること自体が、心理的安全性の原点となります。

 

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そして、何より重要なのは、「上司も部下もなく事前に決めたルールに沿った行動を守ること」です。

こういったルールは、部下が守っていても上司は治外法権となっていることがしばしばあります。また、決めたルールがいつの間にかないがしろにされていることも多いのではないでしょうか。

事前共有されたものを継続的に行い、不要なものはやめることを正式に決定して共有することが、心理的安全性の維持につながり、やがては組織としての文化として定着していくことになります。

 

2.フィードバック

もう一点、心理的安全性の確保に重要となることがフィードバックです。

上長が自分をどのように見ているのか、それを過不足なく定期的に伝えることは、心理的安全性の維持や評価自体の納得性にもつながります。

 

たとえば、NTTコムリサーチと日本経済新聞社による共同企画調査では、フィードバックがある場合は人事評価や評価制度そのものへの不満の割合が2割程度である一方、ない場合は不満が5割前後に及んでいることがわかります。
※参考:「人事評価に関する調査」出典「日本経済新聞 ・NTTコム リサーチ共同調査」

 

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一方で、フィードバックは諸刃の剣でもあります。

当社の人事考課分科会でも

 ・上司が本人に正しく評価結果の根拠を説明できない、質問に対する回答ができない
 ・フィードバックを行うことになっているのに、上司が時間を取ってくれない

等、本来は評価や業務の納得性を高めるためのフィードバックが、評価への不満につながっているケースが多く見受けられます。

 

フィードバックで最も重要となるのは、余計な感情や主観を入れずに事実を正しく伝えるとともに、本人に課題を腹落ちさせて、次のアクションを自ら考えてもらうことです。

そのためには、本人が事前共有をベースとした、心理的安全性を感じていることが大前提になります。

 

フィードバックに課題がある組織は、逆にいえば心理的安全性が保てていない、また、その基盤となる事前共有や組織ルールの可視化ができていない組織として、改善を行う必要があるでしょう。

 

在宅勤務/テレワーク・ハイブリッドワーク時代の評価で重要視される管理職の在り方

管理職の役割の重要性

さて、評価・業務プロセスの納得感向上のため、上記の3つをふまえて重要となるのが現場管理職の役割です。心理的安全性を作るにも、情報共有やフィードバックを行うにも、管理職の「組織風土づくりや部下の育成を主体的に取り組むことへの理解」が不可欠ですが、往々にして管理職にとってこれらの観点はおろそかになりがちです。

・業務が忙しくて部下との会話に時間を費やす時間はない
・部門の成果が出ればいい
・そもそも組織文化や人材育成は人事の仕事だ

等と考えている管理職や部門長もいるかもしれません。 

しかし、こうした管理職の考えは、昨今の企業環境においては成果や業績そのものにも悪影響を及ぼすリスクとなり得ます。

これは、事業変化が激しい時代では部門横断の組織的な対応が不可欠となり、チームで成果を生み出すことの重要性が増しているからです。VUCAという言葉に代表される、変化が激しく、新しい情報やトレンドへの対応が必要となる時代においては、上司の過去の個人的な経験だけでは対応できません。

組織全体でアイデアを出し合うこと、部門を横断してより適切なメンバーが協力し合うことが企業として求められ、その実現に向けた組織文化づくりが管理職の重要な役割となります。

 

管理職に求められるモデルチェンジ

在宅勤務/テレワークやハイブリッドワークにおいて、チームで成果を出すためには、以下2点の理由から管理職業務のモデルチェンジが迫られています。
 

理由①忖度は通用しない

在宅勤務/テレワークを代表とする働き方の多様化により、物理的に目の前に部下が存在しない状況が当たり前になっているケースがあります。

従来の職場では通用していた、上長のあいまいな指示や、その場の空気や雰囲気から生み出されていた部下たちの忖度は機能せず、ともすると上司の孤立を招くでしょう。

そのため、管理職は組織として成果をあげるための明確なルールを設定し、ルールに基づいた組織内の情報共有を行うことが重要になってきます。

 

 理由②部下への権限委譲が重要に

また、これまでのように物理的に目の前に部下が存在しない状況で、一から十まで部下の動きを監視し管理することは現実的に不可能です。「部下に仕事を任せる」、「権限を委譲する」といったことをしなければ、業務効率やメンバーのモチベーション低下を引き起こします。

管理職は、部下が自律的に変化に対応して成果を出すための「学習する風土」を作っていかなければなりません。

 よい組織を作り、チームとして成果を出すためには、部下を信頼し、自律的な成長を促して、自身もチームを牽引するリーダーへと変化することを意識する必要があります。

また、企業も管理職の職責として部下の育成や自律を重視し、評価するしくみを作ることが求められるでしょう。

 

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チームで成果を出すために重要な管理職のコンピテンシー

管理職に重要な3つの要素

具体的には下記3点が在宅勤務/テレワーク下での管理職のコンピテンシーとして重要となる要素になります。

・発信力・言語化力
 「行間」「忖度」に頼らずに、自分の言葉と資料で会社や組織の方向性を語る

・プロセス管理
 
結果だけではなく、実施に至る過程を重視し、メンバーとのコミュニケーションを密にとる

・双方向のオープンコミュニケーション
 
部下の報告や悩みを聞くだけでなく、上司自身の悩みも話すことで、部下の孤立のみならず上司(自分自身)の孤立も防ぐ

 

部下・チームメンバーに求められる姿勢

また、管理職が上記を実現することを前提として、チームメンバーも下記のような姿勢があれば、「個人の成長」と「組織の成果」の両面の達成につながるでしょう。

 ・自律的な目標設定
  会社や上司の指示だけに頼らずに、自分の頭で会社や組織の目標から自分の道を決める

 ・自律的な学び・知の探索
  主体的に学ぶ姿勢が必要。環境変化に耐えるためのアイデアは幅広い知の探索から生まれる

 ・リスペクト・協働
  他人、他チームに対する敬意が必要。その先にチームワークやネットワークで生まれる大きな成果がある

 

心理的安全性を重視し、部下を信頼して自律を促すことは、「部下を甘やかすこと」とは異なります。ハイブリッドワーク時代に求められるのは、チームとして、個人としての仕事の目的達成への意識が、両軸で求められる環境です。

 

組織における「心理的安全性」と「目的達成への意識」の相関関係

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 『チームが機能するとはどういうことか』エイミー・C・エドモンドソン」を元に筆者加筆して作成

 

この図は、組織における心理的安全性と、目的達成への意識の強さの相関関係を表したものです。

心理的安全性が高くても目的達成への意識が低ければ(左上)、快適であっても成長につながりません。そのため、企業も従業員も短期的には安定していても、長期的には閉塞感が発生します。

一方、目的達成への意識が強くても心理的安全性が低い(右下)と、過度な成果主義やハラスメント、長時間労働といった、従業員にとって不安やストレスを感じさせる環境となります。

管理職が適度なバランスを保てるよう、企業や人事部門は状況をチェックし、制度や施策でカバーする必要があります。

 

人事評価の納得感の源泉は『組織と個人の「自律と信頼」』

本記事では、在宅勤務/テレワーク・ハイブリッドワーク時代で評価の納得感を高めるために重要なキーワード、管理職の役割やチーム・組織の在り方について解説しました。

何より大切なのは、「自発的コミュニケーション」「心理的安全性」「事前共有とフィードバック」を実現するための「現場管理職のモデルチェンジ」を通じて、『組織と個人の「自律と信頼」』を築くことです。これなしには、どれだけ評価制度自体を見直しても納得感には繋がらないでしょう。

 

人事評価を単純に評価のためだけに行うのではなく、本記事のポイントをふまえ上司や部下、チーム間のコミュニケーションや相互のサポートという観点で利用することで、組織の活性化やチーム力向上にも生かしていただければと思います。

 

次回の記事では、本記事で述べた内容を踏まえた具体的な評価運用のステップを、「目標管理(MBO)」「1on1」という手法を例にご紹介してまいります。是非こちらもご覧ください。

 

この記事を書いた人

ライター写真

伊藤 裕之(Ito Hiroyuki)

2002年にワークスアプリケーションズ入社後、九州エリアのコンサルタントとして人事システム導入および保守を担当。その後、関西エリアのユーザー担当責任者として複数の大手企業でBPRを実施。現在は、17年に渡り大手企業の人事業務設計・運用に携わった経験と、約1,200のユーザーから得られた事例・ノウハウを分析し、人事トピックに関する情報を発信している。

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